自分がアダルトチルドレンである場合とは違い、自分の近しい人がアダルトチルドレンの場合、その人に対しての理解は非常に重要となってきます。
アダルトチルドレンは、精神的な問題を多々抱えています。
例えば、過剰な依存などが挙げられます。
愛情に飢えていた事に起因し、自分を見て欲しいという過剰な束縛をするケース。
見捨てられる事にトラウマを持ち、どうしても自分から離れて欲しくないと考え、献身的にし過ぎるケース。
こういった事が問題として指摘されています。
例えば、自分の友達や恋人がアダルトチルドレンという場合。
この共依存を頑なに否定したり、真っ向から対立したりすると、危険につながる事があります。
アダルトチルドレンは自分の存在を否定されると、感情のコントロールができなくなり、きわめて攻撃性の高い状態になる事がしばしばあるからです。
カッとなりやすい、と言えばそれまでかもしれませんが、そのスイッチが極めて緩い、つまり簡単に入ってしまう事がよくあるのです。
アダルトチルドレンと思われる人と接する場合、重要なのは真っ向から否定しない事です。
もし、その後も関係を続けるのであれば、その共依存に対していきなり正面からではなく、少しずつ理解をさせ、少しずつ依存性を弱めるようにするのが一番良いでしょう。
問題は、関係を解消したい場合ですね。
特に恋人の場合、刺激せずに、というのは非常に難しいと言えます。
ここで役に立つのが、メールです。
カウンセラーなどと相談し、相手を傷つけないようにメールの文章でそれを伝えるというのが、一番刺激をしない方法と言えるでしょう。
家族は、アダルトチルドレンにとって最も大きな問題です。
それは自分の親に関してもそうですし、自分が親になることに関してもそうです。
アダルトチルドレンの回復は、自分の親と向き合うことから始まります。
機能不全家族で育成され、その幼少期を過ごしたアダルトチルドレンにとって、親であり家族はそれ自体が心的外傷であると言えます。
触れる事に過剰な嫌悪を示す人も珍しくありません。
親とは断絶状態にある人もいれば、逃げ回っている人もいるでしょう。
ですが、そのままではアダルトチルドレンという状態からの回復は厳しいと言えます。
また、アダルトチルドレンのままで家族を持つ事も、ある種危険な事です。
アダルトチルドレンは世代間連鎖が起こりやすいものなので、もし自身がアダルトチルドレンである場合、家族を持ったとしてもその家族が機能不全に陥る可能性が高いのです。
そうならない為にも、連鎖をそこで断ち切ることが必要です。
アダルトチルドレンからの回復は、まず自分自身の安定が必要です。
しかし、それだけでは完全とはいえません。
痛みに耐え得る環境を作り、その後に親と向き合うというのが理想的でしょう。
その為には、逃げ道というわけではありませんが、自分が身を置く事で精神的に安定する、癒されるというスポットを作る事が重要です。
趣味でもいいですし、信頼できる人でもいいでしょう。
その状態でなら、家族と向き合って話をする事も十分可能なのではないでしょうか。
そして、それこそがアダルトチルドレンからの回復方法として最も有効な方法なのです。
親の育て方に問題があるケースというのは、多くの場合、親の人間関係に問題があるケースと一致します。
普通、子育てというのは親と子だけではなく、その周囲の様々な人たちによってフォローされていきます。
一番の理解者は、親の親、子にとっては祖父母にあたる存在ですね。
親はその親から子育てを学び、こうすべきという事を理解していきます。
誰でも最初は何もわからないものです。
そこを少しずつ、先人の知恵と経験でカバーしながら、子育てというものを勉強していくのです。
ですが、アダルトチルドレンを生み出す親は、そういった存在に頼る術がない、もしくは頼る気がない、頼れないという人が多数を占めます。
そして同時に、それは親自身がアダルトチルドレンであるというケースが非常に多い事も意味します。
アダルトチルドレンだからこそ、周囲の声を信用できず、未熟な人格のまま子育てをし、その結果自分の子供までアダルトチルドレンにしてしまうのです。
こういったアダルトチルドレンの連鎖は、非常に多く見られるそうです。
アダルトチルドレンというのは遺伝などではありませんが、生活環境が非常に大きく影響します。
すなわち、親の影響が大という事です。
その親が、人格的に未発達な状態と言えるアダルトチルドレンであるならば、子育ての際に過剰な愛情を注いでしまうのも、全く相手にしないのも、暴力を振るうのも、全て合点がいきます。
なぜなら、それらの行為はアダルトチルドレンの特徴そのものだからです。
こういったサイクルで、アダルトチルドレンはどんどん現代社会に増えているのです。